「ノイズキャンセリングは人権」そんな言葉が囁かれ始めて数年。
これまで「AirPodsレビュー/サブイヤホンとしての独立型」でも紹介したように完全ワイヤレスイヤホンのApple「AirPods」を持っていました。オープン型の機構でそれもそれで好きだったのですが、かねてから話題の「ノイズキャンセリング」の性能に憧れて、最新モデルである「AirPodsPro」を購入してみました。
その実力は人気に違わず、これまでのイヤホン体験を一新してくれるような革命的なクオリティです。今回は、使用し始めて2ヶ月目の「リアルな感想」を中心にレビューします。
静寂をもたらすイヤホン。Apple「AirPodsPro」について
「AirPodsPro」は、Appleが販売する第3世代目の完全ワイアレスイヤホン。Apple製品史上初めて、「ノイズキャンセリング」を搭載しました。
その能力は確かなもので、これまで発売されていたノイズキャンセリングイヤホンを一掃するほどのクオリティを搭載しています。一発目で業界最高峰の製品を生み出すのは、さすが世界一のテックカンパニーといったところ。

左: 第二世代AirPods / 右: 第三世代AirPods Pro
前モデルの「AirPods」に比べてサイズの大型化はありましたが、SONY「WF-1000XM3」などノイズキャンセリング性能を持つ他社製の独立型イヤホンに比べれば、それでもかなり小型。モバイル性が重要視されるイヤホンにとって、このコンパクトさはかなり重要な項目です。
そのほか「前世代との違い・スペック詳細・操作方法」などについては、既に多くの記事で取り上げられているので、そちらを参考にしてもらえればと思います。

実際の暮らしでの魅力。ポイントは接続性
取り出せば接続されている心地良さ
「AirPods」が選ばれている理由の1つは、圧倒的な操作性の良さだと感じます。「ポケットから取り出して蓋をあける。そして、耳につけたときには既に再生が開始できる状態になっている」そんなシームレスな体験は他のイヤホンでは、なかなか実現が難しいところ。
いままでに何度かワイアレスイヤホンを使用してきましたが、その全てに「電源をいれる」という当たり前に思われていた動作が伴います。それが悪いというより、これを取り払ったAppleのテクノロジーがすごい。このワンステップが無くなるだけで、快適性は段違いに向上します。
これも全て「iPhoneなどの純正品同士で使うことを前提として」こそですが、それだけ相性の良さは抜群です。「iOS14」では更にアップデートされて、繋ぎ直すことなく複数のデバイス間で自動切り替えが可能になったり、ソフトの面からもこのイヤホンからは目が離せません。
ポケットサイズのコンパクトでどこまでも
「軽さは正義」なんて言葉がありますが、言わせて貰えば「コンパクトさ」は大正義。小物入れにもならないようなコンパクトケースに充電機能まで備え付けてるのだから驚きです。
一般的なワイアレスイヤホンと比べてもかなり小型の筐体で、ポケットにサッと忍ばせられるのは快適そのもの。邪魔にならない快適さが心理的障壁を取り払ってくれて、とりあえず持ち出したくなるのです。
完璧なまでのノイズキャンセリング
「ノイズキャンセリング」という言葉は知っていたけど使ったことがなく、その機能に対して半信半疑でした。そんな、素人だからこそ、まるで「別世界に飛ばされたかのような静寂さ」に驚いた。
ノイズキャンセリングの機能を入れた瞬間に、フェードアウトするかのように外部の雑音が消えていきます。洗濯機の動作、自動車のモーター、川のせせらぎなどの音がまさしく消えるのです。これは、体験しないと分からないところだけど、この機能のためだけに買っても後悔はないはず。

飛行機移動との相性は抜群
特に気に入っているのが移動中のシーンです。バスや飛行機などはどうしても雑音が多いもの。これまでだったら、雑音を連れての移動が必須だったわけですが、AirPods Proを耳に入れれば、そこが図書室くらいの静寂さに早変わり。
音楽を聴くだけでなく、ただ耳につけてノイズを減らすという用途にも良さそうです。
Qi充電による永遠のバッテリーライフ
こういった無線イヤホンでネックになるのが充電問題。イヤホンなんて毎日使うものだし、出発時に「充電忘れてた」なんて苦労はもうしたくありません。
その点、AirPodsなら無線充電規格である「Qi」に対応。充電パッドの上に置いておけば、自動で充電が開始されて翌朝の出発時にはフル充電からの使用が可能です。充電パッドの上に置く習慣さえつければ、半永久的に使用が可能。もう充電に悩まされることがなくなるのも嬉しいポイントです。
悩みは耳の形。なぜ左だけ落ちるのか
唯一の欠点が、耳の形にフィットしないこと。これは個人差が激しいところだけど、自分の場合は左耳のみ形が合わず、使っていると抜けてきてしまいます。他にも「抜けてくる」というレビューをみるので比較的になりやすい現象なのかと感じます。
対策としては、サードパーティー製のイヤーピースを買うこと。まだ、記事では紹介していませんが「SpinFit」というイヤーピースを購入し、装着しています。純正のものと比べると格段にフィット感が高まり、イヤホンが抜けることもなくなりました。他にも、多くの「AirPods Pro用イヤーピース」が販売されているので、自分の形に合うものを見つけられると更に快適性が上がるはず。
まとめ: 衝動買いでも満足のクオリティ

3万円は高いと思ったけど、この性能なら安いくらい。

これはベストバイに入るクオリティーだね。
こんな感じで「AirPods Pro」のレビューを書いてみました。最初は「3万円越えのイヤホンは流石に高すぎ…」くらいに思っていたものの、実際に使ってみればもう手放せない必須アイテムです。
コンパクトかつ高性能でどこにでも気軽に持っていける優秀なやつ。iPhoneを持っているならば、絶対にセットで使いたいところ!