【月刊 東京ぐらし】vol.20 秋が来る

エッセイ

毎月の終わりに一度、田舎から引っ越してきて東京に暮らす筆者が最近感じたことをまとめたエッセイと趣味の写真なんかをまとめた 「東京ぐらし」。

 

8月を振り返ると何もせずに過ごしていた気が。「朝9時に起きて、仕事をして、何か食べて、寝て」をひたすら繰り返していたような。だからこそ色々考えるようになるというか「【月刊 東京ぐらし】vol.18 いろいろ始めた巣篭もりの5月」でも書いたけど、再びの”哲学者モード”です。

新学期が始まる9月。やらないといけないこと、やりたいこととかも含めて1ヶ月をまとめます。

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今月のいろいろ

何も変わらない日々。変えないといけない意思

朝起きて、仕事して寝る。毎日

休学を決めてから1ヶ月。”放送大学”と化している大学は9月から後期が始まり、そのスタートと同時に学生時代が1年間延長される紙ペラ「休学届け」を提出する大仕事が待っている。「卒論」という大仕事もあるけど「自分も相手任せ。相手も相手任せ」な状態なので今後大変になるだろうが、それは3ヶ月後の自分に任せよう。

 

とにかく、それまでの間は基本的に”フリータイム”だ。

自由はとても良い。仕事が始まる10時までに起きれば何も言われないし、この御時世も手伝って寝坊しても5秒後には仕事を開始できる。1日中27℃の部屋に篭ってパソコンをカチャカチャすればお金は得られるし、モノはAmazonが届けてくれて、娯楽はNetflixで消費できる。まさに現代の永久機関だろう。

 

これまでの生活を振り返る。眠い目を擦って7時に起き、8時の満員電車に揺られ、9時には灼熱の太陽に汗を流し、10時にオフィスの椅子に着くのは今は昔。こんなにもストレスフリーな生活はとても心地良い、いや良かった。まだ自分は根までは腐ってなかったらしい。

毎朝9時にルンバの騒音で目覚めて10分だけ外を散歩し、17時までの6時間労働。そこから、3時間のうたた寝をしたのち、コンビニ弁当を食べて再び寝る生活はあまりにも退屈だ。よく映画のテーマにある「同じ毎日を繰り返す」映像が脳裏をよぎってしょうがない。

 

変化のない生活習慣は時間の流れを早く感じさせ、エアコンによって常春が実現されで変化のないいつもの部屋で過ごす2ヶ月はそれを1週間に感じさせるには十分な要素だった。

これが映画なら何かを打ち破るか悪者を倒すかで「やっと次の日に進んだ…」という展開が待っているが、残念ながら現実は1日ごとに着実に進んでいる。iPhoneに表示される日付は8/26から8/27になっているし、毎朝『飲むヨーグルト』を買いに行くファミリーマートの店員さんも変わっている。休学による延長された365日を成長もなく消費しているのだ。

休学の強烈な副作用

それに今年は「休学」という手段を使って棚上げしたとしても、来年には再びの「就活」が待ち受けている。

 

自称「人をみるプロ」を名乗った面接官が、あることないことを誇張し上手く取り繕った学生を判断する現代のイニシエーション。どうしてもそれは避けられないらしい。

お互いにバカバカしいと感じているような気がするけど、体裁よく採用を進められるし、喉元すぎればなんちゃらっていうこともあって、この悪しき文化は数十年に渡って続いているようだ。だから、自分もそのレールに乗って「私が学生時代に力を入れたことは…」みたいな下らないことをハキハキと述べる必要性が出てくる。

 

そこに追い討ちをかけるように、そのイニシエーションには「休学」の副作用が強烈に出てくる。

「1年間の休学は何してたの」「それで何を得たの」はマストの質問事項のようだ。御社の望む”誠実さ”に沿って応えると「まだ働きたくなくて、のらりくらりと1年間学生時代を延長しておりました!」になるけど、これを言ってしまえば猿でもわかる”一番最初に落とすべき人”候補筆頭になってしまう。

子供の頃から親や先生には「嘘をつかずに正直に生きなさい」って言われてきたけど「面接で正直に応えると内定が1つも貰えないよ」とは教えてもらえなかった。

 

その頃に「たとえ嘘であっても『自分がリーダとして頑張って、その力を御社で活かせます…』って言った方が内定が近づきませんか?」と聞き返せていれば「最後に何か質問はありますか?」で「ありません!」と即答するような人間に育っていなかっただろう。

健康ウォーキングマシン、5171円

だいぶ話が脱線してしまった。ここまで読んでくれた方なら察しているだろうが、要するに「筋トレを始めた」という話だ。筋トレはとても良い。ジムに入って1ヶ月に2回しか行かなかった自分が言うのだから間違いない。

少なからずリフレッシュにはなるし、デスクワークで凝り固まった身体をほぐすには良いエクササイズになる。そんな訳で”現代の永久機関”の一部、Amazonを使って「ウォーキングマシン」と「腹筋ローラー」を購入した。

 

「ウォーキングマシン」の説明は不要だと思うが、もちろんiMacでNetflixを観ながらウォーキングするときに使う。30分で100kcalくらいは消費できるので、疲労度の割にカロリーを消費できて効率が良い。ここ2ヶ月くらいは映画から遠ざかっていて「Netflixの解約」を考えていたけれど、このシステムのおかげで契約延長ができそうだ。

 

次に「腹筋ローラー」。コロコロ転がして腹筋をいじめるドM御用達のグッズでこれがかなり効く。到着した当日に調子に乗って「30コロコロ」しただけで翌日に動くのが苦痛になるくらいには筋繊維が壊れた。もし3ヶ月続けることができれば、腹筋はバッキバキになって、大根くらいならおろせるようになるだろう。

時期的に、湘南のビーチでギャル達に自慢の腹筋を見せつけられないのが残念ではあるけれど、真冬のフィンランドで開かれる「寒中水泳大会」とかならお腹に脂肪を蓄えた現地のオッチャンたちに褒められるかもしれない。これはやる気しか出ない。

頑張らない程度に頑張りたい9月

また話が逸れた。要するに「現状の打破」が大切ということになる。

人間である以上、安定した現状維持の毎日を送りたくなるのは当たり前の感情だ。だからこそ、自分を律して何か新たなことを始めることは大変。

 

通じた話でいえば、中学1年生でバドミントン部に所属していたとき。練習が厳しくて辞めようと思ったことが何度もあった。その時の1番の願いは「先輩がいなくなって、顧問が優しくなること」。

幸いにも、その夢は翌年に叶った。新しい顧問は学校きってのゆるい先生で部活の内容に関しては、我関せず。部活は練習というよりは”遊び”に変わり、放課後に学校の体育館を使っての羽根打ちは非常に楽しい活動に早変わりした。とはいえ、部活という名前がついている以上ある程度の活動内容が求められる。例えば県大会のような。

東北の地方部で学校数が少ないとはいえ、県大会に出られる学校は限られる。最低限のレベルは求められるわけだが、うちの学校はそれなりに強くて毎年県大会は苦労せずとも出場できるくらいだった、前年までは。それはそれはボコボコにやられた記憶が残っている。結果的に1人も県大会に出場できず、そのまま引退という運びになった。

 

何かの本で読んだけど「不自由あっての自由」という言葉がある。それまで「ウザい」「キツい」と思っていた不自由があったからこそ、代償として部活は強くなるし、たまの週末のお出掛けがより嬉しく感じる。

何の制限もなくのうのうと過ごす日々が楽しいのは最初の1週間だけで、それ以降は自分にとってマイナスになることが多いように感じるこの頃。新学期の始まる9月は、ついでに何かを始めるにはピッタリな時期だ。優勝を目指してやる必要もないし、誰かに見せるわけでもない。自分が疲れない程度に「自分のためになることをちょっとだけ頑張って、疲れたら休んで」そんな風にやっていきたいと思った8月の終わり。

面白かった映画 -陽光普照 A Sun-

初めての「台湾映画」は衝撃だった。Netflixのオススメで表示されて長らくマイリストに眠っていたこの作品。

「贖罪・愛・想い…」限られた言葉で表現するには、あまりに情報量が足りないくらいに深く感じさせるものがあった。何が良いのか分からないけど、何故かとても好き。心に刺さる本当に良い作品はだいたいそんな感じだ。

Yuyaの映画レビュー | Filmarks
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今月の写真 -何者-

感染症がいまだに収束しない2020年8月の<新宿駅>は普通に賑わっていた。観光客が少ない分だけ空いているようにも見えるけど「混雑している」というには十分なくらい。いつもと違うのは、30℃を超える真夏にみんながマスクをつけているくらい。

 

特に就活を始めてから、他人の”人生”について考えることが増えるようになった。

電車で正面に座っているOLは、どんな会社で働いていて、どんな肩書きで、どんな家庭で育ってきたんだろう。正解は1mmも分からないけど「一生懸命生きてるんだな…」ってしみじみ感じていたりする。大人になった証拠なのかもしれないなんて自画自賛しながら。

そんなことを考えていたときに視界に入ってきた老人。目の前で缶コーヒーをすする70代と思しきこの人は、何用で<歌舞伎町>に来て、今からどこに行くんだろう。彼の目は今までどんな光景を映してきたんだろう。なんて思いながらシャッターを切った。

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まとめ: 来る。4度目の秋

初めての東京。初めての一人暮らしで、桜の花びらが舞い散る大学の門をくぐったのは、もう3年前。時の流れはあっという間で、もう4回目の秋が訪れようとしています。

ある人は就職したり、ある人は退学したり。木の葉が落ちる季節もすぐに訪れるはず。そんな近い未来に自分が何をしているのかさえ分からないけど、どんな道を進んでいくのか、それを楽しみにしている自分もいるから将来は安泰です。

エッセイ
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