結局「HHKB」になりました/キーボード探しの旅

キーボード

ここ2年で購入したキーボードは数十、結局のところこの高級キーボード「HHKB」に落ち着きました。

最初は「これに3万円もかけたのか…」と、期待の割には微妙だと思っていたのですが、1週間もすればこれ以外のキーボードは有り得ないくらい、生涯の友を見つけたような感じがしています。逆に「キーボードといえばこれ以外は考えられない」となってしまったので、買うべきではなかったかもしれません。

起きたら、デスクに向かってこのキーボードを叩くと1日が始まる。既にそれくらい生活の一部になっているモノです。

これを購入して1週間後くらいに新型のHHKBが発売されてしまったので、実質旧型ということにはなるんですが、そこまで大きな仕様変更は無いので気にせずにレビューしていきます。

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HHKBとは

アメリカ西部のカウボーイたちは、馬が死ぬと馬はそこに残していくが、どんなに砂漠を歩こうとも、鞍は自分で担いで往く。馬は消耗品であり、鞍は自分の体に馴染んだインタフェースだからだ。

いまやパソコンは消耗品であり、キーボードは大切な、生涯使えるインタフェースであることを忘れてはいけない。-東京大学 名誉教授 和田英一

Happy Hacking Keyboard | PFU

一般的な安物のキーボードはどちらかといえば消耗品。その点HHKBは「静電容量無接点方式」という構造上故障はほぼあるません。そんな耐久性だけでなく、デザイン性と打鍵感などキーボードに求められるあらゆる点で他のキーボードと違い、使用するユーザーを虜にしてしまいます。

 

静電容量無接点方式

キーボードの構造にはいろいろあって、有名なものといえば最近MacBookProへ再搭載された「シザー式」や前モデルの「バタフライ式」など、大体のものはキーボード底に打ち付けてタイピングを感知するというキー構造になっています。

それと比較して、HHKBは名前の通り「無接点」で、物理的な接触がないので数十年の耐久性とともに、独特の打鍵感があります。

音に例えると「スコスコ」という感じで、とにかく癖になるタイピング感が特徴です。残念ながら、家電量販店での展示がほぼ無いので、実際の打鍵感を試すことはハードルが高くて「購入して初めて」というケースが多いです。とはいっても、僕自身がそうだったのですが、3万円もするキーボードを「とりあえず買って試してみるか」は難しくて、一番身近なところで言えば「セブンイレブンのATM」のキーボードがこの方式らしいので、気になってる人は試してみるのが良いと思います。とはいっても、日常的に使わないと良さは分かってこないので、結局は購入するのが一番ではあります。

 

モバイル性

同じ静電容量無接点方式のキーボードで有名なのが東プレの「リアルフォース」ですが、そちらは据置PC用で、接続用のUSBが必須だしBluetooth接続にも対応していません。その点でモバイル性も担保できるHHKBは唯一のキーボードになる訳です。

とはいっても、重量自体が電池も入れて550g前後あるので、日常的に持ち運びがしやすいかというと難しいところ。自分の場合、「MacBookPro13が1.5kg・iPadPro11が500g・+α」あるので肩凝り必至です。でも、旅行の時とかはキャリーケースに入れてしまえば、重量の問題も無く持ち運べるので、その点でいつもと同じ環境でパソコンに向かえるのは嬉しい。

 

使っての感想

良かったところ

デザイン性

購入の大きなポイントとなったのが、ミニマルな「無刻印モデル」の存在でした。これまで、キーボード探しの旅を続けてきた大きな理由の一つが「魅力的なデザインのもの」が無かったから。以前(US版キーボードにすべき理由みたいな記事のリンク)でも紹介した通り、特にJISは1つのキーキャップに4つも文字が刻まれていて醜い。US版のアルファベットだけのものも好きではあったんですが、無刻印モデルというあまりにも衝撃的なものがあって一目惚れ。もともとタッチタイピングができて、支障も無いのですぐに購入しました。

後日談で、タッチタイピングができると思っていたけど、実は「記号タッチ」は全然できなかったという話があります。文字の部分であれば普通に打てるけど、意外に「@ってどこ」って思った時、そもそも場所が分からなかったり、JISとUSで場所が違うしという問題があって、最初はかなり戸惑いました。

 

対策として、別売で売ってる「HHKB用のキーキャップ」を取り付けて目印にしています。例えば、「Cの場所」「Lの場所」とか、ショートカットで重要なキーや数字の「4」「7」あたりに配置してある程度の場所が推測できるようになりました。何と言っても、この変態感満載のキーボードが最高です。

 

投資/モチベーションが上がる

これを購入して良かったと感じるポイントの1つに「モチベーションが上がる」ということがありました。

まず初めに値段の面で「これの元を取るためにも仕事を頑張ろう」という思いが自然に浮かびます。安物のキーボードではまず思わない感情で、これまでサボり気味だったブログ更新にもやる気が出ます。

その次に「指が求める」そんな感覚が出てくること。これは決してオーバーな話では無くて、本当に用事もないのにタイピングしたくなるそんな心地良さがあります。子供に勉強させるために、「何もしなくても良いからとりあえず1日30分机につきなさい」と言われることがありますがそれと同じ気持ちで、「とりあえずキーボードに触れるから何か記事でも書くか」っていう風な流れに自然になります。その点で結果的に生産性が向上するので良かったかなと。

3万円”程度”であって、キーボードにしては高級ではありますが、別段購入できないレベルではないので、日常的にパソコンを使用する業務の人は、投資として購入する価値は十分にあると思います。最悪自分には合わないとなっても、メルカリで購入時の7-8割くらいの値段で取引されているので、売ってしまうこともできます。

 

macでも使える

本体デザインとかOSのUI/UXとかの面でMac以上のパソコンは存在しないので、個人的にパソコンはMac以外考えられない。とはいっても、今の時代、大体のキーボードにBluetoothが付いているのでMacでも使用できるんですが、大きさの問題で微妙に本体キーボードに干渉したりとかの問題があるんですが、その点でHHKBはMacにフィットしするし、何と言っても、俗に「尊師スタイル」って呼ばれる、「Mac with HHKB」の体制がかなり攻めているので好きです。

カフェとかで使っていると、「なにあの人…」っていう目で見られるので非常にオススメできます。

 

悪かったところ

独自のキー配列

コンパクトな形状に収めるためか、普通のキーボードとキー配列が大幅に異なります。まず、一番最初に驚くのが、カーソルキーが無いこと。これはUSモデルだけの仕様ですが、右下にある「Fnキー」と同時押しすることで使用する事はできるのですが、慣れるまで少し時間がかかる事と同時押しが必須なので、動作がワンアクション遅れる感じがします。支障をきたすレベルでは無いですけど、矢印キーはあった方が便利。

次に、「デリートキー」の位置が右上から2段目に配置してあります。一般的なキーボードは一番右上にあることが常なので、最初はどうしても間違って押してしまって「`」の文字が入力されます。不思議と3日後には慣れますが、デリートは一番右にあって欲しい。

専用ソフトを使えば、修正することもできますが、キーキャップの形状が違うので違和感があるし、何より面倒。

 

タイピング音がうるさい

かなり致命的だったのがタイピング音。普通に打つと静かな環境では甲高い音が部屋中に響き渡ります。カフェで使うことも憚られるし、会議で使う事はもちろん不可能でした。静穏化モデルも販売されていたのですが、値段も上がるしBluetoothに対応していなかったので論外。

そこで、ゴムを噛ませて静穏化させる方法を行いました。Googleで検索すれば、たくさん出てくるのでやり方には困らないし、材料のゴムも500-1,000円くらいなので安価に対策できます。分解が必要にはなりますが、かなり簡単で効果も覿面(てきめん)。かなり静穏化することができて、どこでも使用することが可能なレベルです。

購入の際は「O-ringゴム」も同時購入しておくことオススメします。

 

マイクロUSB

「給電をしながらタイピングをすることが可能」という機能が付いているものの、その端子が「マイクロUSB」。Type-C過激派の自分からするとこれは到底受け入れられるものではありませんでした。しかも、給電のみで「USB接続は不可能」とのことで、そこまでするならその機能も付けて欲しかったところ。

とはいっても、新型のHHKBはこの問題を解決する形で、Type-C・USB接続にも対応しましたし、簡単に端末間切り替えが可能になったりと、これまでの問題点をすべて解消したモデルになっています。購入してから1週間後の新型発売になってしまい、非常に悔しい形なので、現状新型を購入するかは迷っていますが、現在販売中のものは完璧に近いモデルになっていると思います。

 

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まとめ

クセは強いけど、至高キーボード。

知らぬ間に4,000字を超えていた今回の記事ももちろんHHKBで執筆しています。別に「ライターじゃ無いと使ってはいけない」とか無いですし、気になる人・投資としてお金を出せる人はみんな購入すべきだと思います。4年間毎日使うとしたら、1日20円くらい。そう考えれば、別段高級っていう訳でもない?し、日常の一部を幸せにできるからHHKBはいつでも買い時です。

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