現役大学生、iPadを大学生活の中で大いに活用しています。【使い方】今だに紙ノートの人バカなの?ノート、書類 全部iPadで! 学生社会人にオススメのiPadの使い方!でも紹介したように、大学で使う『ノート・教科書』は、自炊(裁断して、スキャナーでデータとして取り込む)してiPadに入れ、授業を受けたりしています。
残念ながら、他に同じ方法で授業を取っている人は、なかなか発見出来ず、良く言えば『未来を生きている』・悪く言えば『浮いている』とも言える状況です。
とにかく、僕にとってiPadは毎日持ち運んで使うくらい、無くてはならない存在になっていて、「パソコンでやるような作業も全てiPad一台で行えれば良いのに」と思うのは必然でした。しかしながら、それは出来ておらず “スマホ以上、パソコン未満” というのが正直なところです。
結局、現在はキーボードは良好。今さらMacBook 2017が届いたので、12インチの感じなど印象をレビュー。で紹介した通り、毎日『MacBook2017 & iPad』を毎日持ち運んで使っています。
以上の経験を踏まえて、「iPadがパソコンになれなかった理由」を述べていきます。
ソフトウェア面
iPadがパソコン代わりになりきれない理由には『ソフトウェア・ハードウェア』両面で問題があると感じます。
一時期は「iPadにMac OSを導入するのでは無いか」と言うような噂も流れましたが、Apple公式にそれも否定され、今後もiPadはiOSのままで行きそうな予感がします。
始めにソフトウェアの問題点を取り上げていきましょう。
致命的にマルチタスクが出来ない
快適なパソコン操作は、何によってもたらされているかと言うと、デスクトップに沢山のウィンドウを開いて、それぞれ操作すると言う “マルチタスク機能” あってこそでしょう。
『YouTubeを開きつつ・ブログを書いて・Googleで検索しながら・Twitterをみる』など、多くのサイト・ソフトを同時に1画面に表示でき、この利便性は想像に難く無いはず。
ですが、iPadの場合、iOS10になってから『Split view』の機能によって、2画面分割ができるようにはなりましたが、2つのアプリを同時に使えるくらいでは、快適とは言い難く「パソコンの代わりに成りきれていない」と言う表現が正しいです。
実際『Split view』によって『左に教科書を・右にノートアプリを』と言う事を出来るようにはなり、快適性が上がった事に間違いはありませんが、それでは足りない
『教科書とノートアプリを開いて、Googleで調べ物をしつつ、Twitterを見る』と言う事を1画面で全てやりたい訳です。現時点では、いちいち画面を切り替える必要があって、僕の要望には全く達していません。画面が小さいので、マルチタスクにしたところで、使うにくさは残るでしょうけど、Appleが本気でパソコンの代用を目指しているのなら、一番始めに解決しなければいけない問題でしょう。
写真編集など
実際のところ、出先や旅行での “数枚” の写真編集であれば、大画面で直感的に編集をできると言う点で、iPadはとても便利です。『露出・明るさ・コントラスト』など、パソコンでやるのと同等かそれ以上の快適性があります。
問題は “大量の編集やその写真の保存・共有などの点”
iPadでも出来ないかと、色々試してはみましたが『大量の写真編集・保存・管理』の事を考えると、結局パソコンで行うのが一番楽で効率的でした。
Surfaceなどの2in1パソコンならば、また事情が違ってくるんでしょうが、少なくともiPadにおいてこれらの作業を快適に行うことは難しそう。
ファイル管理
パソコンに保存しているのは、写真や動画ばかりではありません。むしろ、書類の方が多いです。
『iCloud Drive』の登場によって、iPadでも簡単に書類を「保存・閲覧する」ことができるようになりました。しかし、管理という点では落第点。数百、数千にものぼる書類を全てiCloudに預けるのには月額費用が掛かってくるし、だからと言ってiPadのローカルストレージに預けるのも現実的ではありません。
『Dropbox』などを使えば “閲覧” は出来るかもしれませんが “管理” は難しいです。出来ないことはないでしょうけど、時間がかかるし、結局パソコンでやった方が楽になります。
オフィスの使い勝手

Officeが使えないのはパソコンとして失格。
『Word・Excel・PowerPoint』などのオフィスソフトはiOSで全て揃っていて、料金さえ払えばパソコンと同等の機能を使うことが出来るようになっています。しかし、直感的な操作が仇になって操作性が “ものすごく悪い”
マウスやマウスパッドを使っての操作と言うのは、直感的ではありません。しかし、逆にその操作性がOfficeはじめとするソフトの使い心地をあげています。例えて言えば、「iPadがフリーハンドなの対して、マウスは常に定規で線を引く」と言うような。
iPadでは『右や左にスワイプ』と言うような操作こそ、簡単に楽に行うことが出来ますが、細かい操作は、苦手のようです。文字の入力やスライドの作成もパソコンの方がやりやすいです。
ハードウェア面
ソフトウェアの面は、今後のアップデートによって改善されていくかもしれませんが、ハードウェア面はどうなんでしょうか?
まず、必須のUSBがついていない。現在、ApplePencilの接続やSmart connectorを使ってのキーボードの接続など、一部の限られた機器のみ周辺機器として使うことが可能になっています。
ですが、パソコンで使いたいものはSDカードリーダーやHDMI出力など。現時点でこれを使うには、それぞれの『Lightning to 変換器』を買わないといけず、変換器地獄になってしまいます。1つの端子で全てが出来たら幸せになれます。
キーボード
もちろんのことiPadにキーボードはありません。
SmartKeyboardやBluetooth接続の外部キーボードを使うと言う手はありますが、正直面倒くさい。これまで、何度か外付けキーボードを使ってきましたが『わざわざ持ち運ぶこと・接続に数秒時間がかかること』など快適性が悪くて結局使わなくなってしまいました。
また、Apple純正のSmartKeyboardも検討したことがあったのですが『以上に値段が高いと言う点・キーサイズが小さく打ちにくい』の理由から購入は見送っています。
キーボードをつけてしまうと、iPadの手軽さ・快適性が損なわれると言う矛盾も生じますから難しい点ではありますが “キーボード問題” は深刻です。
出力・端子
上記で述べたことと被ってしまいますが “端子の問題” が大きいです。
パソコンとして使う以上『HDMI出力・SDカードリーダー・USB端子』など、必要最低限の端子は欲しいところです。
それらの変換器に関しては、だいたい純正・サードパーティーから販売されているので「変換器がなくて変換すらできない」と言うことは無いかも知れませんが、何種類もの変換器を持って歩くのは、出来るならやりたくありません。
iPadに授業用スライドのデータを入れ、HDMI変換器を付けて授業をしている大学の教授は見掛けますが、それは限られた条件で、日常的にパソコンをマルチで使うとなると、HDMI変換器だけではとてもやって行けません。
結局、ノートパソコンを購入するのが一番安く便利な方法となってしまうと思います。
まとめ
色々と述べてきましたが、僕自身、iPadは便利で非常に助けられています。
しかし、使い分けは必須で “iPadは見る or 書き込む専用機” として使っていく必要があると思いました。パソコンの代わりとして使うことは、出来ない事はないでしょう。しかし 『面倒くささ』を感じる事は必須 です。
それくらいであれば、潔く軽量のノートパソコンを買ったほうが幸せになれる。それが数年iPadを使って感じた結論でした。