これまで、標準単焦点SEL55F18Zや広角単焦点SIGMA Art 19mmなどのEマウント用レンズを購入してきた。
これだけでも使っていく分には問題ないのだけれど、最低限に過ぎない。
標準、広角ときたら望遠が欲しくなってくるのは当然のことだ。
そして、できるならばレンズ一本で近くから遠くまで撮りたいと言うのは、カメラをやったことがある人なら、誰もが思うことだろう。
もちろん、僕もその一人であり、色々と調べて見た。
しかし、Eマウントフルサイズはただでさえレンズの値段が高いのに加えて、高倍率レンズとなればその値段はとても学生が買えるものでは無くなる。
個人的には、例えば旅行でレンズ一本だけでいくなら、30mmくらいから100mmを越すくらいのレンズが欲しい。
写真を撮るは楽しいが、旅行の時はレンズ交換が面倒臭くなる。
であれば、RX100M3で行けば楽なんだが、写真を撮る楽しみは薄れるというパラドックスに陥る。
それは良しとして、その願いに適した、レンズというのはとても少なく、探したところSEL24240やSEL24105Gくらいになってくる。
その値段は、軒並み10万円を越え購入は難しい。
しかし、以前書いたSIGMA Art 19mm同様、APS-Cのものを使えば、安く買えるのではないかと考えた。
そこで見つけたのが “E PZ 18-105mm F4 G OSS” だった。
本来APS-C用のレンズだが、α7ならそれでも使うことができる。
それに、35mm換算で27-157mmとなるが、これならば僕の条件を満たす。
また、¥50,000とフルサイズレンズに比べ、安いので試しに中古で購入してみた。
レビュー
デザイン
ファーストインプレッションとしては、“でかい” と感じた。
購入前から、ある程度の大きさは、分かっていたがα7に付けると、更にその大きさ重さをズシッとを感じる。
35mm判換算焦点距離:27-157.5mm
レンズ構成:12群16枚
最短撮影距離:0.45m(ワイド端)/0.95m(テレ端)
最大撮影倍率:0.11倍
フィルター径:φ72mm
大きさ:最大径φ78mm、全長110mm
質量:約427g
並べてみるとその大きさは明らかで、長さに加え重さもあるので、”カメラを持っている感”は思う存分味わうことができる。
これで、広角から望遠まで撮れるのであれば、その長さ重さも我慢できるのだが、F4通しということもあるので、どうなのだろうか。
何にせよ、今後使う上に置いて重さというのはネックになってくる。
側面にはGレンズのマークと、電動ズームがついている。
このズームレバーを使えば、無段階変速で滑らかにズームすることができる。
それに加えて、レンズ内手ぶれ補正もついているので動画の撮影時には重宝するかもしれない。
実写レビュー

α7 ISO100 18mm F11 1/125
使うことの多いであろう広角での撮影だが、一見普通に見えるものの、単焦点に比べると、荒さが目立つ。

SEL55F18Z α7 ISO100 55mm F5.6 1/60
似た条件で撮ってみたものだが、ディティールが結構違う。
単焦点カールツァイスと比べるのもどうかと思うが、これほどまでレベルが違うとなると、僕はわざわざこのレンズで広角を撮ろうとは思わない。

α7 ISO800 65mm F4 1/160
しかし、中距離の望遠になれば、単焦点では表現できない写真も可能になる。
現地に行ってみなければわからない、距離を一本のレンズで済ますことができるというのはやはり大きい。
この写真に関しても、持っている19mmでは広すぎるし、55mmだと、もう少し寄りたいという感じだった。
これを考えると、広角として使うよりも、望遠レンズとして使うのがいいのかもしれないと思った。

α7 ISO100 105mm F6.3 1/200
だが、台湾に行った際、望遠を使って、看板越しの台北101を撮ってみようと思ったが、そこまでの望遠はなかった。
写真の距離であれば、通常の望遠レンズでも思い描く写真が撮れないような気もするが、中途半端な望遠だということを感じた。
どちらかというと、望遠とも言えずやはり中距離レンズといった感じだ。

α7 ISO8000 105mm F4 1/50
中距離で撮れば、このように美しくボケを作って被写体を撮ることができるので、後悔するというわけでもない。

α7 ISO6400 28mm F4 1/50
夜景に関しては期待できないと思う。
長時間露光などだとまた変わってくるかもしれないが、この重いレンズを使って、それをやろうとも思わない。
F4というのが災いし、満足に撮れたものではないです。
もちろん、ズームレンズで夜景を撮ろうとするのが無理ということもある。
まとめ
思っていたような、オールマイティーな使い方はできそうになかった。
旅行に持っていっても、あまり望遠の機会はないので、今後の出番は少なくなりそうだ。
否定的な記事になってしまっているが、しかし、40mmくらいからの望遠にかけては、使う場所こそ限られるだろうが、これでしか撮れない写真もあると思うので、売却は避けようと思っている。
今後使ってみて、しっくりくる使い方を見つけたらまた紹介したいと思う。